hayashida21.com   (C) hayashida21.com 2000-2004
line
[ HOME ] | ゲノム・バイオビジネスの法的問題点 | なんでも110番 | ネット講義

なんでも110番

新聞セールス近代化センター
新聞セールス近代化センターは、朝日新聞社・毎日新聞社・読売新聞社・日本経済新聞社・ 産経新聞社・東京新聞社の6社によって、訪問販売のトラブルを防ぐために、平成5年に 設立された。
1・新聞セールス近代化センターの活動
(1) セールススタッフの登録と新開セールス証の発行・新開セールス証着用の徹底と 教育指導。
(2) 読者苦情への迅速な対応
近代化センターで受け付けた苦情は、読者にアドバイスするとともに、重大性や緊急性のあるものを含めすぺてを、関係新聞社窓口へ即刻通報している。新聞社は、苦情内容を調査の上、解決を図っている。その結果は、速やかに近代化センターに回答している。
新開セールス証は、上記6社の販売店に属するセールスマンに対して、新聞セールス近代化センターが発行しているもので、新聞名・氏名・登録ナンバー・顔写真が表示されている。各販売所のセールスマンは、近代化センターにおいて登録をしなければ訪問販売することが許されていない。しかし、実際の訪間時に着用しているセールスマンは、全体の2割程度であり、消費者側の確認が必須であるとともに、近代化センターの今まで以上の指導が必要とされる。
*色は緑色である
2・新聞セールス近代化センターの相談苦情件数推移と状況
(1) 過去5ヵ年の相談苦情受付件数の推移
[傾向]
読者からの苦情は、平成5年以前は2,OOO件を超える年もあったが、新聞セールス近代化センター設立3年後の平成8年度には、1,641件へと減少。4年後の平成12年度には、約半減の910件まで減少した。13・!4年度には、増加傾向に転じたが、15年度から2・3割のぺ一スで減少している。13年度から15年度にかけ「販売店に対する苦情」から「セールスヘの苦情」に肉薄し、読者苦情に対する販売店の適切な対応が求められたが、16年度には、14年度比49,6%減、さらに15年度比31.3%減となっており、販売店の真摯な対応がなされたものと推測される。読者苦情の大幅減少の理由は特定できるものではないが、新聞各社、販売店、近代化センターそれぞれの努力にあるものと考えられる。
【参考】
東京都消費生活センターの受付件数

*近代化センターの傾向と同じく、100件を超える減少となっている。
(2) 平成16年度の1都6県の相談苦情件数
地域別相談苦情件数

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 年件数
(比率)
東京
23区
19 5 22 23 12 14 19 11 11 10 12 11 169
(29.9%)
多摩地区 6 6 9 3 8 9 11 10 8 8 12 21 111
(19.6%)
神奈川県 8 13 12 11 7 10 8 10 7 11 11 8 116
(20.5%)
千葉県 6 7 13 6 6 10 7 10 7 11 14 6 103
(18.2%)
埼玉県 2 2 7 6 5 2 2 4 2 0 8 5 45
(8.0%)
茨城県 1 0 0 1 3 1 2 1 1 1 1 0 12
(2.1%)
栃木県 3 0 1 0 1 0 0 1 0 2 0 0 8
(1.4%)
群馬県 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 2
(0.3%)
合計 45 33 64 50 43 47 49 47 36 43 58 51 566
[傾向]
東京都、神奈川県、千葉県の1都2県で、苦情全体の88.2%を占めているように、大都市圏に苦情が集中していることがわかる。埼玉県は、東京都のペットタウンとして人口急増中であるが、意外に苦情件数が少ない(独自の対応が効果を高めている)ものの、埼玉県を含め1都3県で全体の97.2%を占めている結果となっており、この傾向は、過去5ヵ年変わることがない。
【参考】
ここ3ヶ月の1都6県の苦情ワースト5
第1位 威迫・困惑 43件
第2位 強引なセールス 30件
第3位 クーリングオフほか解約関連 28件
第4位 販売店への苦情 22件
第5位 約束不履行 8件
(3) 過去5ヵ年の相談苦情の内容別受付件数の推移

12年度 13年度 14年度 15年度 16年度 5ヵ年計
(比率)
セールス証不着用 19 23 12 9 11 74
(1.6%)
訪問拒否・強引セールス 158 193 225 172 117 865
(7.0%)
不実の告知 101 113 83 21 46 364
(8.0%)
威迫・困惑 75 91 70 44 38 318
(7.0%)
暴力行為 9 6 7 3 2 27
(0.6%)
書面不備・不交付 3 7 13 7 5 35
(0.8%)
約束不履行 41 54 46 44 31 216
(4.8%)
偽契約に関する苦情 46 43 46 35 34 204
(4.5%)
クーリングオフほか解約関係 156 193 221 172 127 869
(19.2%)
販売店に関する苦情 81 117 156 103 68 525
(11.6%)
景品に関する苦情 12 17 15 15 8 67
(1.5%)
消費者センター関係の要請 40 44 70 49 30 233
(5.2%)
意見・問い合わせ・その他 169 190 144 112 111 726
(16.1%)
合計
前年比
910
+67
1091
+181
1108
+17
786
+322
628
+158
4523
-
[傾向]
内容別に見ると、過去5ヵ年で特定商取引法の禁止行為とクーリングオフ関係が35%と最も多く、次いで訪間販売・強引なセールスが19.1%を占めている。法令違反と強引セールス行為が苦情として、表裏一体の関係にあり、全体の過半数を超え、悪質セールス行為の主要因となっている。15年度、16年度と苦情件数が大幅な減少となっているものの、苦情の占める内容は、過去5ヵ年同じである。
(4) 最新の読者苦情事例
@ 東京都台東区女性
契約終了後、物誘が頻繁で非常に迷惑している。「取らないから来ないで欲しい」と何度断っても無視され続け、月に4回も訪問、さらに電話で2回も勧誘された。販売店に対し、自分の個人情報を削除するよう連絡したが、対応が悪く、「文書で出すように、また新聞杜の了承が要る」などと言われた。新聞杜に相談したところ、「半断は販売店に任せている」との回答があったので、再度、販売店に連絡したところ、文書を出せと言っておきがら、「ハイハイ分かりました、もう削除した」と言われた。文替で削除を申し込むつもりであるが、販売店の謝罪を求める。
【対応】販売所長が直接訪問し、謝罪した。
A 千葉県佐倉市男性
契約していないのに4月より突然新聞が入り始めた。販売店に契約していない旨を話したが、店長が契約書を持参した。サインも印鑑も自分のものではなかった。店長は「販売店は関係ない。契約を取ったセールスチームは全国を回っており、確認するのに半月はかかる。あとで連絡する。」と言われた。その後、何の連絡もない。千葉県新聞管理事務所や消費者センターに相談し、内容証明で契約無効の通知を出した。現在も新聞が入り続けている。
【対応】
新聞社相談室が当該販売店に直接確認したところ、契約は正式なもので、契約時には景品も提供していた。読者には後日、契約内容の確認とお礼を言ったが問題はなかった。当該販売店が直ちに読者を訪問し、苦情の内容などを確認したところ、読者側から、「4月からの購読は無理なので、契約の延期をして欲しい」旨の連絡があった。販売店と読者が相談の上、契約を9月からとし、解決を見た。
B 東京都調布市男性
現在購読しているOO新聞を名乗るセールススタッフが訪間し、「担当が変わりましたので、改めて○○新間と契約してください」と言われ、「○○新聞ね」と再三確認して契約した。翌日△△新聞が入り、販売店に連絡したが、販売所はクーリングオフに応じてくれない。新聞名を偽って契約をとるのはおかしいので、契約を解除したい。
【対応】
本社相談窓口へ解決法を要請した。本社相談窓室から直接販売店に連絡、読者宅を所長が訪問し、謝罪とクーリングオフに応じた。

このような苦情・相談を受け付け、問題解決にあたっているのが新開セールス近代化センターである。社員は12名で、うち4名は新聞構成取引協議会から派遣された者であり、通常その4名が相談・苦情の対応を行っている。センターでは、読者(消費者)から直接苦情を受け付けている他に、各都道府県(首都圏多数)の消費者センターに寄せられた新聞トラブルについての 相談・通報や、日本新聞協会・日本新聞版売協会・東京都新聞販売同業組合などに寄せられた通報についても、該当6社の相談窓口へ調査・解決要請をしており、該'当新聞社からの調査と解決の結果回答を義務付けている。解決を見た場合、読者または消費者センターへ結果回答をするという形がとられている。
読者苦情の代表的事例
販売店から契約の礼状が届いた。礼状には、契約内容も書かれていた。私も家族も契 約した覚えはない。販売店に契約していない旨、伝えたところ、調べてみるとの回答 であった。このような場合、どうしたらよいか。
ドアをドン、ドン叩くので出てみると、新聞セールスマンであった。断ると捨て台詞 を吐き、ドアを蹴って帰って行った。1週間前も同じことがあり、このようなセール スは止めてほしい。
転居することになり、販売店にその旨を伝えた。販売店から、「契約期間があと1年あ るので、転居先で継続して読んでもらう」と言われた。転居先でも同じ新聞を購読しないといけないのか。
半年前に契約してしまった。来月から新聞が入る予定になっているが、病気になり、 経済的に苦しくなったので解約したい。
景品をいろいろくれるというので契約したが、景品を持参せず約束を守らない。販売 店へ連絡したが、連絡がつかないまま8日間が過ぎた。販売店に事情を説明したが、新聞がいまだ配達されている。クーリングオフ期間は過ぎているが、解約できないのか。
一人暮らしの高齢者の娘さんからの相談事。高齢の母が契約したようだが、本人に記 憶がない。2・3目前のことを忘れてしまう。新聞が入り始めたものの、母が老人ホームに入り、マンションを処分する予定である。販売店に経緯を説明しようとしても責任者が全く対応してくれない。なんとか解約したいが方法はあるか。
88歳の老人に、平成19年から1年間の契約をさせた。新聞業界では、このような 老人から先の契約をとることに、何らかのルールはないのか。
新聞について知っておいて欲しい知識
● 契約時の景品には価額限度がある
新聞公正取引協議会が作成した新聞公正競争規約によると、景品の範囲を「取引価 額の100分の8または6か月分の購読料金の100分の8のいずれか低い金額までの範囲」と定める(同規約3条)とともに、新聞の無償提供についても、長期の無償提供は認められていない(同規約5条)。
→あまりに商額な景品は疑う必要あり
● クーリングオフ
特定商取引法弟9条に、契約の中込みの撤回又は契約解除、すなわちクーリングオフについての定めがある。これによると、消費者が業者との間で締結した契約は、契約の書面を受領した目から起算して8日以内であれば、一方的かつ無条件で撤回・契約解除することができる。申込みの撤回・契約解除は、当該申込みの撤回等に係る書面を発した時に、その効力を生ずる。
→発送目が特定できる内容証明郵便

新聞の契約では、割引きや値引きが禁止されている。また、契約をする際は、契約内容 (新聞名・購読期間・販売署名)が記載された契約書控を必ず受け取ること。特約事項がある場合、契約書控に明記されていることを、契約内容と併せて確認すること。
line
line
line
*当サイトは林田学が個人的に運営するものです。
*他の機関・組織等とは一切関係ありません。

ご質問・お問い合わせはこちら